高校の卒業アルバムのグループ撮影でぼっちがここ一番でキョロ充になった話

ある意味最後の難関は卒アルの撮影かもしれない

 

吾輩は陰キャラである。

 

高校3年生はそろそろ卒業アルバムの写真撮りなどをする時期ではないだろうか。

 

卒アルの撮影なんてめんどくさいしさっさと済ませたい次第である。

 

基本的に集合/個人写真を撮ってさっさと終わるものだけど一つ難関があった。

 

それはグループ撮影である。

 

卒アルのグループ撮影はぼっちにとって大変

 

先生「えーと今から卒アルのグループ撮影の班決めをするいいな。」

 

は??

 

なんだ!?この県内トップクラスのバカ高校はそんな事をするのか?

 

ぼっちで陰キャの俺はどのグループに入ればいいんだよ?

 

修学旅行の班決めでも最後まで余った厄介物だぞ?

 

先生「まぁお前らも3年間一緒のクラスだったし大体分かるけどな」

 

こうして先生仕切りの元卒アルの班決めが始まった。

 

この光景修学旅行の時のデジャブかよ俺はそう思った。

 

大まかにDQN系/部活系/オタク系/2軍系(キョロ充)の数グループに分かれた。

 

先生「まだ決まってない奴は...陰キャラとタナカだな。」

 

やはり修学旅行の時一緒の班になったガチぼっちのタナカも一緒か。

 

先生「そうだなよしタナカはこのグループに入れ」

 

大方の予想はつくと思うがオタクグループにタナカは入れられた。

 

一体俺はどのグループに入れられるのか

 

先生「次は陰キャラか、お前はそうだな..」.

 

ここで俺の脳内で色んな思いが交錯する。

 

ヤバイ...別にどこのグループでも良いんだがオタクグループだけは非常にまずい。

 

俺は地元では比較的リア充仲間とダンスしたりとイケてるグループであった。

 

自分で言うのは痛いってのは承知の上でなんだけどこれは事実だ。

 

ただ高校では馴染めずガチで友達0でそれを周りに悟られない様にしていた。

 

まぁ実際は割と皆んな気づいていて気を使って言わなかっただけだろうけど。

 

卒業後に卒アルの見せ合いは地元の友人の間で必ず行われるはずだ。

 

そこで陰キャ臭漂うオタクグループと一緒に写っていたら非常にまずい。

 

頼む先生、オタクのグループだけは本当にやめてくれよ。

 

そして先生が言葉を放つ。

 

陰キャラお前はオタクグループに入れ。」

 

終わった...

 

マジで、終わった...

 

写真として色んな証拠が残ってしまう。

 

撮影当日に俺は勇気を出した

 

そして撮影当日の朝が来た。

 

ヤンキーグループから順番に写真の撮影をしている。

 

先生「よし次は2軍グループだ並べ。」

 

俺は自問自答した。

 

お前このままでいいのか?

 

写真は一生残り続けるものだぞ?

 

オタク達と一緒に卒アルのページに映るお前がいるんだぞ?

 

そして2軍系のキョロ充グループの撮影の時に俺は動いた。

 

いくぜ!!

 

俺はここでさり気なく2軍グループのセンターを陣取った。

 

いや、全然さり気なくではないリア充感丸出しでだ。

 

2軍でも割りかし陽キャの隣をゲットした厚かましさこの上ない行動である。

 

先生「陰キャラはここでいいのか?」

 

陰キャラ「はい、僕はここで映ります!!」

 

元々陰も薄いしキョロ充軍団も全く俺を気に留めてもいない。

 

ただ心なしかヤンキー軍団は異様な光景に不敵な笑みを浮かべている様に見えた。

 

俺は無事撮影を終えほっとしたのであった。

 

そして数ヶ月後に卒業式も無事終わりアルバムを初めて開いた。

 

そこには堂々とセンターに映るキョロ充丸出しの自分がいたのであった。